2023.04.04 職場環境
従業員のパフォーマンスが上がらない時に、「指導」以外にやるべきこと
基本的なことでも、何度注意しても直らない。」
このようなお悩みをお聞きすることがあります。
こんな時は指導や注意をされていると思うのですが、その指導・注意は、効果があるものになっているでしょうか?
「何度言っても変わらない」ということは、残念ながら本人に変わる気がないか、そうでなければその指導・注意自体に問題がある(もしくは意味がない)ことも考えられます。
「できない」を「できる」にする仕組み
以前、ASDの方と面談を行った時のことです。
ASDというのは発達障害の一つで、得意なことと苦手なことが個人個人によって違います。
その方は「勤め先には発達障害があることを伝えたくない」とのことでしたので、どうすればスムーズに仕事が行えそうか、一緒に作戦を練りました。
例えば、その方は目から視覚情報を得るのは問題がないけれども、耳から聴覚情報を得るのが苦手な方でした。
音としては聞こえるけれども、指示などの内容を理解するのが少し難しかったのです。
そこで、「指示内容を確認するためのメモのフォーマットを考えて、作成してみよう。それを、職場で共有できるように提案してみてもよいかも」という話になりました。
これは発達障害がある方の話でしたが、障害と診断されなくても、どんな人でも不得意なことは必ずあるものですし、その程度は人によって様々です。
不得意なことをできるようにするための仕組みを考えてみるのも、一つの方法かもしれません。
「できない人に合わせないといけないのか」と思われるでしょうか。
でも、「できない人」に合わせることで、「できる人」もさらに仕事がやりやすくなったり、効率が上がったりするということがあります。
先ほどの話で言えば、指示内容が的確に確認できるメモのフォーマットがあれば、発達障害がない従業員にとってもメリットがあります。
聞き間違いを防ぎ、後から再確認もできるようになります。
「何度注意してもできない」従業員がいる時は、ぜひ、「できるようになるための仕組み」も考えてみてください。
それによって、職場全体によい影響がある場合も多いのです。
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